Minato Serenade

湊の小夜曲  

異常心理の伝染。

 筆が進まないというより書こうという気がしない。我ながらヘンである。昨日はネットストーカーが新たに開設した私の誹謗中傷サイトを見て恐怖に襲われた。書いていることは小学生並みというより、見ると知能は小学生以下で、襲れるに足らない人物である。

 それでビビるのはネットストーカーの思う壺であるが、ただ怖いのは、ネットストーカーが常人ではないということだ。勤務先に私への付きまといを止めなければクビにすると宣告され、クビになっても付きまといを止めないと言って解雇されたという。

 私は精神疾患を持っていて、後になると、あぁ、心の闇に落ちていたなと思うことがある。ネットストーカーの件に関しても、変に相手にしてしまって、正気に戻るとヤッチマッタな…ということがある。

 かつて、区の精神障害者自立支援センターの利用者の間で、他の利用者を装った偽装Eメールが飛び交うという事件が起きた。偽造Eメールだけでなく2ちゃんねるへの実名の書き込みというものもあり、明らかに利用者を疑心暗鬼にすることが目的であった。

 利用者の不審死まで出る事態となったが、だいたい、犯人の目星が付いていて、被害に遭った利用者は個々に警察に相談に行った。私も行ったのだが、また○○さんですか、と言われた。他の利用者も同じ名前を出したらしい。

 それだけでなく、その犯人と思しき人物は、警察に、他の利用者が犯罪者だとアジる密告をしに足繫く通っていたとのことだ。また、狂言自殺をして自分で救急車を呼ぶ常連でもあった。起こった事件すべてが、その人物が気を引くようにできていたので犯人と目されたのだった。

 もともと、そういうことをしかねない、例えば自分が注目されたいとか上手く行っている人を妬っかむ難のある性格をしているのだが、一応は結婚している人である(夫は家族会で、その「難のある性格」をこぼしているらしい)。難がありながらも社会人経験もある。

 普通、「難のある性格」程度では、偽装Eメールをバラ撒いたり、不審死した人間を笑ったりしない(その行動のために首謀者説が強固になった)。その行動は、サイコパスというより、自分が至上のもので他のものは淘汰しなければならないという妄想に憑りつかれたパラノイアである。

 異常行動は他にも多々あるが、当然のことながら、皆、薄気味が悪くて近づかなくなった。そして、誰も相手にしなくなって数年が経った。そもそも、私も、そのような施設は使わなくなったのだが、誘いがあって数年ぶりに出向くようになった。

 そうしたら、その難アリ利用者と出会った。当然、私は警戒する。夫に施設まで送らせた上に下僕のように扱うのは変わりないが、以前のように他の利用者をイヤな目をして睨みつけるのではなく普通の社会人のように私に挨拶するようになった。

 あたかも「憑き物が落ちた」という表現を地で行っているかのように見えた。他人に対する嫌がらせをしなくなったところか、職業訓練のようなものをして協調性も見せているという。

 かくいう私も、これは私がクズ医者と呼ぶ前任の主治医の責任が大きいと思っているが、訳が判らなくなって店のものを引ったくってしまったことがある。また、ネットストーカーに対する行動も、他人に成りすました偽装Eメールを送るほどではないが、かなり大掛かりなことをしていて後から青ざめることがある。

 そう考えると、私のネットストーカーのように幼稚な世界に閉じこもって異常なことをするのが通常な状態であるサイコパスとは別に、私も含め、多重人格のように(私も患者歴が長いので多重人格の人を見たことがあるが、それとは状態はかなり違うけれど)ベースは普通の人なのに、ふと、何かのきっかけで強迫観念に襲われるのかもしれない。

 私の母は妄言が激しく、ケアマネジャーが勝手に家に上がり込んでハンコを押して行って不正をしているという考えに憑りつかれて色々と言っていた。真偽のほどは知らないが、市の職員の話によると警察にも言っていたという。今でも、訳の判らない病状を訴えて、医者に相手にされないと市の病院を運営している部署に何か言っているようだ。

 どうも、これは発達障害の一種らしい。今の主治医の話だと、発達障害は1/2くらいの割合で遺伝するという。逆を言うと1/2は自分で矯正できるという。そして、私は、変なことが判るから何とかなるというようなことを言う。

 精神障害者自立支援センターの利用者が疑心暗鬼になって死者まで出たのも、その難アリ利用者の影響を受けて穴に落ちてしまったのではないか。私がネットストーカーを異様に恐れるのも、母の、何かの考えに憑りつかれる気質の遺伝ではないか。

 そうすると、常に異常であるサイコパスとは別に、ふと、気になって仕方がなくなるとキリがないパラノイア的状態は伝染するのではないかと思う。そして、それは、精神が弱っている人ほど影響が受けやすいように思う。